Pebble in the sky of rajendra

Nov 7

「伝統的金融政策」というのは言葉通り、これまでに経験したことのある政策を指すわけで、前例主義の官僚にふさわしい言葉だ。「前例にない」と言うよりは「伝統的金融政策ではない」と言われるとつい納得してしまう人もいるかもしれないが、違いは何もない。官僚主義に騙されてはいけない。大切なことは金融政策の目的達成であり、その手段を模索することである。

伝統的金融政策からの脱却としてまず考えられるのは国債に囚われない資産・財の購入だ。日銀は社債やCPの買い入れを始めたが、エクスキューズとしてやっているだけにしか見えない。今必要なことは明確なターゲットの設定であり、その実現を人々に信じさせることである。しかし、日銀の行っていることは官僚的な言い逃ればかりで、すべてがちぐはぐだ。実際にはデフレターゲティングをしているのに、形だけの「リスク資産購入」。日銀の言う、貨幣需要がないから金融政策が効かない、というのは大恐慌時代の”Treasury View(大蔵省見解)”で、大嘘だ。貨幣需要がなければ作ればいい。それが日銀には出来る。FRBのように様々な資産を購入するのも一つの手だが、麻生政権が行った定額給付金が最上の方法だ。その理由は第一に「迅速に貨幣を行き渡らすことが出来る」こと、第二に「資源配分に歪みをもたらさない(もしくは小さい)」ことだ。効果を測定することは困難だが、日銀が政策を発動していない現状で、日本経済が持ちこたえているとしたら一番大きな効果を持ったのは定額給付金だろうと思う。こういう政策は財政政策的金融政策なので、縄張りに固執する日銀は嫌う。しかし、マネーサプライをコントロールできるのは日銀だけであり、マネーサプライを通じて物価の安定を図るのが日銀の役割なのである。

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